▼概要
言語や文化の壁を超えて海外関連会社の現場にコンプライアンスを浸透させるためには,「何を」(what)整備すべきかのみならず,「誰が」(who)「どうやって」(how) 現場に伝えるべきか,までを考慮しなければいけません。本社-現地間の「距離感」は案外大きいからです。ところが,人材不足もあり,会計の見地から現地の往査をしていても,ガバナンス・コンプライアンスの見地から現地の往査をしている企業はほとんどありません。このため,多くの企業が,現地のコンプライアンスの実態・実情を把握できていません。これはリスクを放置しているに等しいといえます。
そこで,昨年は20回(計90日)もの海外出張をして,最も「現場」に密着し,海外コンプライアンスの問題点を最もよく知る国際弁護士が,極めて実務的な視点から,「誰が」「どのような」役割分担をして海外コンプライアンスを実施すべきかにつき,大胆に提言します。
質問OK 初~中級者向け
▼カリキュラム
1.海外ガバナンス・コンプライアンスの問題点
(1)ガバナンスとコンプライアンスの違い ~ガバナンスなければ
コンプライアンスなし
(2)コンプライアンス情報を如何に浸透させるか
~what ではなくwho, how も
(3)海外経営資源の有効活用 ~本社管理部の「守り」と現法社長の
「攻め」の役割分担
(4)海外子会社「管理」の意味と実践 ~事前の「デザイン」
「お膳立て」「サポート」
2.海外主要約15か国の会社・労務・贈賄・独禁法・情報保護・BCP対策
(1)海外主要国の会社法・人事・労務・贈賄・独禁法・情報保護・経理
・BCP情報
(2)現場の監査で見える「定型的」ミスを因数分解して本社で一括管理
~コスト減に
(3)海外の現場で感じるジレンマ ~コンプライアンス研修の具体的方法など
3.グローバル人材・人事戦略とコミュニケーション戦術
(1)どの国にどのような人材を派遣すべきか ~インドにはB型関西人?
(2)グローバル人材育成戦略と「定量的」評価方法
~「人事・労務で法務を予防」
(3)現法社長を何年くらいの任期にすべきか
~現地で「王様化」しないためには?
(4)人種・国籍等に従った昇進管理
~「ガラスの天井」を設けるべきか
(5)現地スタッフの従業員満足度向上方法
~貧富に応じて/日本の「昭和」を参考に
4.海外関連会社のガバナンス・コンプライアンス・管理
(1)リスクマトリックスを用いたメリハリのある理想的な
海外関連会社管理・監査方法
(2)ストライキ・Job Hopping防止等の具体的労務管理対策とチェックリスト
(3)内部通報制度の工夫と情報管理(国外移転,GDPR)の相克
(4)贈賄やカルテルにどう対処するか
~現地商慣習への対応ノウハウの蓄積化
日時 2021年05月17日 (月) 14:00~17:00
会場
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