蓬莱が豚まんの自主回収を発表
豚まんの製造販売で知られる株式会社蓬莱は3月17日、551蓬莱の豚まんに異物が混入したとして、自主回収を発表しました。回収対象となる豚まんの数は30万個に及ぶ見通しです。551の豚まん2日連続で異物混入
551の豚まんは大阪のソウルフードとして親しまれ、大阪のお茶の間には欠かせない存在であると共に、お土産としても非常に人気の高い名物商品です。 株式会社蓬莱は、3月17日、その豚まんに樹脂が混入していたと発表しました。工場の従業員が16日に豚まんのあんに樹脂片が入っているのを発見し、その後、具に使用している玉ねぎの洗浄カットラインの水はね防止カバーの樹脂が欠損していることがわかったということです。 会社は生産ラインを一時ストップし、洗浄。翌朝から再び製造や販売を再開しましたが、大阪市内の店舗で従業員があんに樹脂片が入っていることに気付いたため、再び製造を中止したということです。 現在のところ健康被害の報告はなく、万が一、樹脂を誤って食べたとしても、体内に吸収されることなく排出されるため問題はないとしていますが、蓬莱は万全を期すために、計約30万個の豚まんについて自主回収を進めています。 製品への異物混入についてのお詫びと回収について(株式会社蓬莱)異物混入の事例は
食品の製造過程では、製造側が注意を払っていても、途中で虫が混入したり、知らぬ間に機械の一部が破損し混ざりこんでしまうなどのケースがあります。 ある調査で、自治体を対象に「食品への異物混入の苦情処理の実態」を調査したところ、事業所で混入が判明または混入の可能性が高いとされた事例は 36.6%(5371件)にのぼったということです。 混入物の内訳としては、鉱物性異物(金属)、合成樹脂類(その他樹脂)、食品の一部、合成樹脂類(ビニール)、動物性異物(人毛)、虫(ゴキブリ)などが上位に挙げられ、食品分類別では調理済み食品、菓子類、農産加工品への混入が多かったということです。
【全国の自治体に苦情として寄せられた異物混入の事例】 ■和菓子の餡に針金状の金属製異物が混入 小豆を煮る釜の洗浄に使用している金属たわしの繊維が釜の洗浄作業中に千切れ、餡の中に混入。釜の使用前確認が不十分だったことで金属たわしの破片が見逃されたことが原因とされています。 ■サラダに無色のポリエチレン製手袋が混入 ポテトベースとカット野菜の混合中に、使用していた使い捨て手袋をボール内に置いた状態で作業を中断。手袋がボール内に入っていることに気付かないまま混合作業を再開し、盛り付けたことが原因でした。対策として混合にはしゃもじを使用することにしたほか、ポリエチレン製手袋は色付きへ変更するなどの対応が取られました。 ■氷菓に白色プラスチック片が混入 貯氷庫からクラッシャーへ氷を運搬するコンベアのチェーン樹脂部分が、回転する際に、無理な力が1ヶ所にかかり破損し、その破片が氷に混入したものです。 ■海藻の酢の物に合成樹脂製の糸状異物が混入 原料の海草に混入している養殖用海苔網の一部が、機械や目視での選別工程で除去しきれていなかったということです。 ※上記以外にも、調理担当者の髪の毛や、食品についていた虫、容器や包装資材が混入した事例が確認されています。 |