下請法 50年ぶり一部見直し
・はじめに 政府は年内をめどに「下請代金支払遅延等防止法」(以下、「下請法」とする。) の一部を約50年ぶりに見直すとの通達を発する予定です。本企業法務ナビサイトでもたびたび取り扱ってきた下請法の運用は今回の見直しによりどのように変わっていくのでしょうか。 参考サイト ・下請法の概要...
View Article電通に労基署が立入り調査、過労死の会社責任について
はじめに 電通の女性新入社員が過労自殺した問題に関し東京労働局は14日、労働基準法に基づき電通本社等を立ち入り調査しました。出退勤記録等を調査し、是正勧告や刑事告発も視野に実態解明を進める方針です。従業員が過労死した場合の会社側の責任について見ていきます。 事件の概要...
View Article自社株買いが4兆円超え、自己株式の取得について
はじめに 日経新聞電子版は19日、1~9月の上場企業による自社株買いの実施額が4兆3500億円と過去最高を記録した旨報じました。資本圧縮で経営効率を高め、企業統治強化を図る目的とされております。今回は株式会社の自己株式取得とその手続について概観していきたいと思います。 自己株式とは...
View Article回答拒否に対する賠償責任を否定、弁護士会照会制度について
はじめに 転居先の住所照会につき回答を拒否した日本郵便に対して愛知県弁護士会が損害賠償を求めていた訴訟の上告審で最高裁は18日、賠償責任を否定しました。相手の氏名、名称、所在地等が不明な場合などに利用される照会制度。照会する場合もあれば逆に照会を受けることもあります。今回はそうした照会制度について見ていきます。 事件の概要...
View Article積立解約手数料「有効」判決、消費者契約法の規制について
はじめに 冠婚葬祭費積み立ての中途解約に際し、多額の手数料を取る契約条項は無効であるとして福岡市の消費者団体が日本セレモニーに対し差止を求めていた訴訟の上告審で18日、団体側敗訴の決定が言い渡されました。今回は解約手数料に関する消費者契約法上の規制について見ていきます。 事件の概要...
View Article特定消費者団体が家賃保証会社を提訴、消費者契約法による規制
はじめに 賃貸住宅の家賃の支払を肩代わりする会社が賃借人との間の契約で違法な契約条項を盛り込んでいるとして消費者支援機構関西は24日、家賃保証会社「フォーシーズ」に対し契約条項差止を求める訴えを大阪地裁に起こしました。前回は消費者契約法の違約金条項について見ましたが、今回はそれ以外で無効とされる契約条項を見ていきます。 事件の概要...
View Article食品の「原産地表示」制度(特に加工食品の原料)のまとめ
昨今、加工食品の原料の原産地表示について、TPP対策と併せて注目を浴びています。では、現状として、食品の原産地表示がどのような規律となっているのか。また、これからどうなっていくのか、特に加工食品における原料原産地表示を中心にまとめました。 1 原料の「原産地表示」はなぜ必要か?...
View Article事業譲渡の交渉打ち切りについて
事案の概要 国の承認と異なる方法で血液製剤を製造するなどしていた熊本市の「化血研」と事業譲渡の交渉を進めていた大手製薬会社、アステラス製薬が、交渉を打ち切る方針を決めたことがわかりました。厚生労働省は引き続き、化血研に対し、ほかの製薬会社と事業譲渡に向けて交渉するよう求めていくことにしています。そこで今回は事業譲渡の流れとともに交渉が失敗した事例についてみていきたいと思います。...
View Article外国人観光客を就労させ逮捕、不法就労助長罪について
はじめに 近年、外国人観光者や外国労働者は増え続けている傾向にある中で、外国人を不法に就労させ、経営者が逮捕されるケースが見かけるようになりました。そこで、今後も企業が外国人労働者を安心して雇用し続けるために、不法就労、不法就労助長罪について以下の事案とともに確認していきたいと思います。 本件について 北海道新聞 事案...
View Article安愚楽牧場に賠償命令、特定商品預託法について
はじめに 和牛オーナー制度で全国から資金を集め、2011年に経営破綻した安愚楽牧場の元会員達が元社長ら3人を訴えた裁判で、東京地方裁判所は、20日、1億円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。 また、元社長らは既に特定商品預託法違反(不実告知の禁止違反)の罪で実刑判決を受け確定しています。 そこで、今回は特定商品預託法とはどのような法律なのかみていきたいと思います。 事案の概要...
View Article「レオパレス」入居者の支払い義務を否定、NHK受信料について
はじめに 兵庫県内のテレビ等家電品が備え付けられたアパートに入居していた男性がNHKの受信料を負担させられたことは不当であるとしてNHKに対し受信料の返還を求めていた訴訟で27日、東京地裁は男性の主張を認め受信料返還を命じる判決を言い渡しました。今回は放送法の定める受信料支払い義務について見ていきます。 事件の概要...
View Article商標権を侵害された場合に企業が取れる対策
1 事案の概要 大阪の洋服店6店舗が有名ブランドに似せたロゴマークやデザインが書かれたパロディー商品などを販売していた為、商標法違反の疑いで6店舗の従業員13人が逮捕されました。警察が押収したパロディー商品は数百点にも及びます。 2 商標権...
View Article佐川急便社員の自殺を労災認定、パワハラについて
はじめに 佐川急便の仙台事業所に勤務していた男性社員が自殺したのは上司によるパワハラが原因であるとして、遺族が労災と認めなかった労基署を相手取り決定取消を求めていた訴訟で27日、仙台地裁は男性の自殺が労災であると認め労基署の決定を取り消しました。今回は労災などの原因となりうるパワハラについて見ていきます。 事件の概要...
View ArticleJAに公取委が立入検査、事業者団体規制について
はじめに 公正取引委員会は10月27日、生産したネギを他業者にも出荷していることを理由に共同の出荷施設等を使用させないようにした疑いで大分県農業協同組合(JAおおいた)を立入検査していたことがわかりました。今回は事業者団体への独禁法上の規制等について見ていきます。 事件の概要...
View Article酒の安売り 罰則も
・はじめに 平成28年10月25日、国税庁と財務省は、量販店等による酒の過度な安売りを規制する「公正な取引の基準」をまとめたことを発表しました。仕入原価と販売管理費の合計額を下回る値段で安売りを続ける販売業者に対しては、酒類販売の免許取消し等の処分が下される可能性が出てきました。同年5月には、酒類の過剰な安売りを規制する酒税法等の改正案が成立しており、今回その具体的内容を明らかにしたと言えます。...
View Article近隣住民によるマンション建築確認の取消訴訟について
はじめに 世界遺産下鴨神社の隣接地で建設予定の分譲マンションを巡り、近隣住民など8人が京都確認検査機構を相手取り建築確認の取り消しを求める訴えを京都地裁に起こしていることがわかりました。建造物の建築に際して、処分の当事者以外の住民等から起こされる行政訴訟について見ていきます。 事件の概要...
View Article「徳川ミュージアム」が異議申し立て、家紋の商標登録について
はじめに 水戸徳川家の家紋に酷似したマークが商標登録されているとして、「徳川ミュージアム」が特許庁に異議申し立てを行っていたことが4日わかりました。有名な家紋を商標として登録することは可能なのか。家紋の商標登録について見ていきます。 事件の概要...
View Article野外イベントの展示物燃え5歳児死亡 主催者と行政の責任
東京都の神宮外苑で11月6日催されていた野外コンサートで、展示されていたジャングルジムが燃えて5歳男児が焼死しました。男児を救助しようとした父親と40代男性もやけどを負いました。火元は発熱した電球とみられています。 結果からみると、使用した電球を適切に管理していれば防ぐことができた事故です。この事故を防ぐことはできなかったのか、関係者の責任について考察します。 主催者の刑事・民事責任...
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